中学受験ブームを経験した私が語る中学受験の闇と公立中学の魅力

私は小学四年生で首都圏の公立小学校に転入しました。

それまでは、田舎の方で過ごしていたため

学生の受験への意気込み、親の雰囲気など

いろいろ子供なりに思うところがありました。

 

私自身は結局中学受験をすることはありませんでしたが

地域柄受験する小学生が多く、遊ぶ友達がいなくなったときは

私も家でそれなりに勉強していました。

また、親が心配性で個別指導塾に一瞬通わせてもらったこともあります。

 

大学入学後は家庭教師や教育実習を通じて

それなりに教育の現場・親の気持ちと接してきました。

そんな経験をまとめてみました。

予想以上に多い私立進学者

私の住んでいる地域は、首都圏の郊外のベッドタウンみたいなところです。

10年以上前から、中学受験向けの塾が乱立しており

大手進学塾から個別指導まで一通り揃っている地域でした。

 

公立小学校から公立中学校へ進むことに鳴るのですが

クラスの7割は外部を受験し2月の頭にお休みしており、

クラスの半分以上がいなくなる結果でした。

地域の公立中学は荒れていないのに

確かに、少し歩けばそこそこ荒れていると話題の公立中学はありました。

しかし、今時学区はちょこちょこいじることができ融通が効きますし

私の進学した中学校は、2個上に殿堂入りが一人いるだけで

荒廃しているわけではありませんでした。

 

それどころか開成高校を筆頭に早慶附属に進学する学生も多くいる学校でした笑

 

そんな状況であっても私立中学に入れたい親御さんの気持ちは

今でもあまり分かりませんが、かなりの数が中学受験しており驚きました。

私自身、首都圏に来るまでは九州や四国にいた

九州や四国にいた当時、中学受験というワードは聞いたことがありませんでした。

そもそも”受験”も聞いたことがありません。

野山を駆け巡るかドブ川に落ちて遊んでるか

友達の家でスマブラをするかだけの小学生でしたから。

 

その分、首都圏に引っ越してから周りの小学生の塾通い率にビックリしました。

地方に居たときも、習い事で今日遊べないや!という友達はいましたが

合気道やサッカー、野球、空手、そろばんなどの所謂”習い事”でした。

小学生の受験観

多くの場合、親の影響で受験したいとなる(刷り込まれる)ことが多いと思います。

若しくは、荒れに荒れまくっている地域の場合は

自らそこへの入学を避けるために志願することもあるでしょう。

子は親のコマではない

結局、お受験と同じ感じで親同士がバチバチしていて

親のプライド勝負になっていた感じがしました。

「Aくんは早実なのに、うちの子は日大?」みたいな感じです。

あまりいい雰囲気ではなかったですね。

 

そういった空気感や、子供より親が真剣な様子を感じてしまった

子供たちにとって、”親の押し付け”は実はいい方向に響くことばかりではないと思います。

いわゆる「良い子ちゃん」みたいな子供なら親の空気を察して真面目に取り組むかもしれません。

しかし、多くの場合はそうではなかったと感じます。

 

どうしても、遊んでいる方が楽しいし、

「なんで僕が勉強しなきゃいけないんだ?」

「なんで今日も塾?テスト?」

みたいな考えに至っていました。

 

塾が楽しい!という子供はごく一部でした。

子供が本当に私立に行きたいのか

このことを本当に考えている親御さんは少ないと思います。

「私立に行くこと」と「公立に行くこと」のメリット・デメリットを一度提示し

盲目的に塾に通わせたり、受験させるのではなく

一度考えさせてみるのはどうでしょうか。

 

その上で、本当に行きたいなら背中を押してあげてほしいです。

あくまで押し付けは良くないと思います。

 

中学受験の闇

実は、無理やり塾に通わされた結果、ゆがんでしまった友人が一人います

小学生の頃、親の言いなりになって塾に通っていました。

親は、「塾に行ってさえすれば満足」だったようで

「塾に行かせている自分」に酔っているようでした。

 

子供はなんとなく塾に行っているだけですから

授業は上の空。

テストも散々。

 

当たり前ですが、子供は成績も上がりません。

 

この時点で、親が子どもの様子に気づけばよかったのですが

親は、「塾がなんとかしてくれる」と勘違いしており

「講習を増やさなきゃ」と更に子どもを縛り付ける方向に進んでしまいました。

 

ついには、公立小学校のテストでも

「塾に通ってるのに、公立中学に行くやつよりできない」というレッテルを貼られてしまいました。

塾に行っているやつは、道具を持ってきたり

放課後の遊びの都合がつかないことが多いため

子どもたちはあいつが塾に通っている、という情報を知っていました。

 

もっと言えば、Aは日能研、Bは○○みたいな感じで熟知していました。

遊びまくっている人に限っては、友人の塾のスケジュールまで把握していました笑

 

そのため、彼は「塾に通っている癖に勉強できない」と言われてしまっていました。

親の押しつけによるトラウマ

この経験はかなり突き刺さっているそうで、

自分の中で1種のマインドブロック(トラウマ)になっていました。

もちろん中学受験には失敗し公立に進学することになりました。

 

失敗して公立に進学するやつらって、周りが受験失敗したの知ってるんですよね。

もちろん、開成とか駒東とかのトップしか受けて無くての失敗、ならいいんですが

あいつ1月も2月も滅茶苦茶休んでた(たくさん学校受けていた)のに

「全部落ちて公立かよ」と思われ、言われてしまうのです。

 

別に周りの人が口にしなくても、

そういう目で見られてしまうことを考えてしまいます。

 

特に、親の言いなりになって塾に通ってた人って

周りの目線を気にし、空気を伺うタイプが多いですよね。

自分であれこれ考えてしまって、落ち込んでしまうのです。

 

この経験はマインドブロックやトラウマになってしまいます。

例えば、何か新しいことを始めるにしてもどうせ僕にはできない、みたいな感じです。

また、次に何か失敗したときが一番怖くて

「ほら、やっぱり僕はできない人間だ」と考えるようになってしまいます。

 

その結果をずるずると引きずり、

高校受験、大学受験、就職活動、仕事と

人生の節目節目を弱いメンタルで挑まないといけないのです。

 

あまりにも厳しすぎますよね。

親が安心したいためだけの中学受験

中学受験の1つのパターンとして、

「とりあえず大学付属にぶち込むぞー」という親がいると思います。

頭がいいとか、学費が高い安いとか関係なく

子どもが大学受験まで迷うこと無く進めるように、という意図です。

 

多くの場合、だらだら遊んで過ごしてしまうことが多いように感じます。

私の周りの友人で、そういった私立中学に入った人間は

スポーツ特進系以外はそのように言っていました。

また、受験や面接という緊張する節目を経験しないで就活することになるので

内気・コミュ障タイプの学生には苦だと感じました。

最終学歴確保のための中学受験

親が結構学歴主義なタイプだと多いですね。

早慶附属、もしくは転んでもMARCH附属にいって

それなりの学歴を手にして社会へ出ていてて欲しいという親の願いです。

 

人生苦労したタイプかつ安定志向の親に多い気がします。

 

最近は、就活だけみると学歴は高校まで見られることが多いので

「附属から進学した」とバレる事が多いです。

更に、有名企業や大手はみんな良い大学の出身が多いので

「付属高校の出身はこんな人間」と知っている場合が多いです。

 

そしてそのイメージは多くの場合がネガティブに作用します。

なぜか?

それは大学受験をガチで突破した人間と、遊んで突破した人間とで

高校時代の思考訓練・下地が違うからだそうです。

 

私も感覚的には思っていましたが、

就活のときにある企業の面接官がハッキリとそう言っていました

業績との相関性もそれなりにある根拠のある事実と言っていました。

 

実際、早慶大の学生に聞くと附属の学生は「頭良くない」と口々に言っています。

たまに数学オリンピッククラスの例外もいますが、このあたりはみなさんのイメージ通りだと思います。

 

私も中学の時点で早稲田大学に進学が決まっていれば、中学高校フルで部活・恋愛・なんでも遊び倒します

エリートコースへの中学受験

いわゆる開成クラスを目指していく受験です。

お受験ってこれを指すと思います。

 

このパターンの人は、私は尊敬しています。

自らの意思でトップ争いに進んでいく決断は

自身が小学生の時にはできません。

甘えてしまいします。

 

麻布・開成などに友人が居ますが

彼らは転んでも実力で早慶に行きますし

何より人格が優れてるorいい意味で変わっている場合が多いです。

 

一生付き合える友人とでも言いますか、人としての魅力に溢れています。

 

そういった人があふれる環境で自分も過ごしてみたいと思ったことはあります。

 

勉強が嫌いじゃない、若しくは好きではないけれども

「すっげーやつら」と会いたい、過ごしたいという人には超オススメです。

 

一生の財産ってやつですね。

 

ちなみに、開成筆頭に私立は基準に見たないと留年します。

そういった厳しい環境を覚悟して飛び込んでください。

公立中学校の魅力

ここで、公立に進学した私が魅力をお伝えします。

思春期の価値観形成に良い!

本当に多様な学生がいます。

先ほど紹介した麻布・開成とはまた違ったタイプの面白さを持つ友人もいます。

勉強はできないけど何かに尖った友人もいます。

家庭の経済状況も様々です。

 

いろいろな意味でほんとうに勉強になります。

偉そうで恐縮ですが

彼らと交流することは、

私にとって思春期に価値観を身につける場としては最高の場所だったと感じています。

地元意識が強い

中学から私立に通った人って、地元のつながりが薄いですよね。

私も高校からは遠くなったのでその時期は地元と疎遠でした。

しかしまあ、地元の中学に行くと、

サッカーや野球のクラブチームで同じだった人間と一緒の中学になることもありますし

部活の試合で再会なんてこともあります。

 

そのまま公立高校に進学すれば「共通の話題」が多すぎます。

高校時代、地元で集まったときに

あまりに「地元トークの多さ」に会話に入れないことが正直ありました笑

心の拠り所

卒業してからも、就職先次第ではいつでも集まれますし

公立中学出身だとある程度の人間が地元に残りますので

いつでも顔なじみがそこにはいるって感覚があります。

 

これって結構心の支えになったり、ありがたいことだと思います。

 

中学で遠くの私立に行っちゃうと、

なかなか小学校の同窓会や集まりってないですから

地元っていう発想がないんですよね。

 

小学校の同窓会に参加したときにそう思いました。

 

私自身も、小学校の同窓会は1度しか行っていませんが

中学校の同窓会というか小さな集まりはもう10回以上参加しています。

小学校の思い出も多いのですが、どうしても中学校のほうが集まってしまうんですよね。不思議ですね。

 

一部荒れていた学生も結婚したりして落ち着いたりしていてそれもまたいい思い出です。

こういったことは私立中学に行った人には経験できないでしょう。

進学大学や、就職先も幅広く、社会人になった彼らと話していて世界が広がります。

面白いです。

先生の質など

先生の質、っていう失礼な話がよく上がります。

公立の公務員と、私立の競争を生き残った先生という比較です。

教員免許を持っている立場からすると複雑です。

 

実際どうですかね。

中3の12月に高校受験の難問を中学の先生に聞いて

はぐらかされたまま受験シーズンを終えた経験もありますが

周りの友達に聞けばいいし、塾に行ってるやつに聞けばいいと思います。

公立の自校作成問題くらいなら解ける筈なので進学において特に問題はないと思います。

 

その他生徒指導に関してはそんなに変わらないでしょう。

国学院みたいに男は短髪にせよみたいな校則があったり

私立のほうが変な制約が多いイメージです。

 

ちなみに、麻布とかは超フリーです。

頭いいやつはフリーなんです笑

まとめ

取り留めのない話になりましたが、

子どもの自由意志を尊重して、トラウマにならないような中学受験をさせてあげてほしいです。

これは、小学生、中学生や高校生の家庭教師・中学での教育実習を経験したからこそ言えることだと思います。

 

また、公立中学も今振り返ればそんなに忌み嫌う場所ではないと思います。

田舎だと公立の方が頭いいことが多いですよね。

 

今一度考えてみてほしいです。

 

*別に私は学歴至上主義ではありません。

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