コロナショック、良いものを目の当たりしました。3月2日現在、国内株式は少し戻しましたが2019年~2020年に投資を開始した人にとっては良い学びの機会になったのではないでしょうか。
積立をやめたり、売却してしまった人もいるみたいですが、冷静に積立投資の本質と、自分のリスク許容度、および自分の投資目的を今一度見直す機会としてみましょう。
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今積立投資を辞める人は積立投資に向いていない
いきなりですが、コロナショックで積立投資をやめようと思った人は、積立投資には向いていません。インデックス積立投資は「特定の指数が長期目線では伸びていく」という考え方の前提に定期で買付すれば10年、20年といったスパンでは資産が増えるつもりで成り立っています。
資産が増えることについては、過去のデータからも期間を15年以上とれば元本割れはない、世界恐慌でも乗り越えれた、などエビデンスは色々あります。しかし、本当にそんな状態が未来永劫続くか、再現性があるのかと言われると保証はありません。可能性が高いという話です。株価の上下は誰にも読めません。
積立投資は定額購入設定する場合が多いですが、安い時に投資しておかないとコスパ悪いです。今投入をやめたり資金化してしまう人は、そのまま引退するべきです。初心に帰ってほしいのですが、あなたは暴落しても我慢して買い続ける、つまり「特定の指数が長期目線では伸びていく」という前提でインデックス投資を始めたのではないですか。もしこの前提が違うのであればインデックス積立投資はやめるべきです。なぜ投資しているのか考えてみてください。
インデックスファンドの魅力について
なるべく多くの人にとってシンプルでわかりやすく、恐らく有利になると考えられている投資は、インデックスファンドへの積立投資です。難しいことを考えずに手数料の安い将来性の高いと思われる投資商品に分散した投資です。それを実現するのがインデックスファンドです。
また、米国の成長に可能性を感じるならSP500、日本の成長に可能性を感じるならN225などと指数もたくさんあり、それぞれの人にとって投資対象の指数も充実しています。
インデックスファンドの出口戦略ですが、含み益が○○%で何割利確する、などテクニカルに利確していくパターンもあります。基本的には投資信託は短期売買前提の商品ではないためおすすめはしません。複数金融商品を持っていて一部に大きな変動があったり、急遽資金が流出するなど現金比率が下がった場合のポートフォリオ全体のリバランスのための現金化なら有りだと思います。基本はホールドです。
暴落を気にしている人は余裕資金で投資をしていない
インデックス投資は長期前提であることを念頭に、暴落が気になってしまう人は余裕資金での投資ができていないのではないでしょうか。生活費を充てていませんか。
最近投資を始めて、下落にビビってやめちゃうってことは決して余裕資金での運用ではなかったということでしょ?
— 師匠@楽しくセミリタイア目指す社会人3年目ブロガー (@fxoshishou) February 28, 2020
投資は余裕資金でやることが前提です。私もそれを推奨しています。 日々の値動きでナーバスになりイライラする場合、それはあなたにとっての余裕資金ではないということです。投資資金と現金保有比率を見直しましょう。
とはいえ、フルインベストしている人も多くおり、その人たちは今回の暴落で資産を減少させているのも事実です。今どきはマネーフォワード等のツールで日々の評価額や全財産の変動を可視化されてしまうからではないでしょうか。
余裕資金だから理想的には評価損益はどうでもいいはず
本質的には余裕資金であれば0になってもいいはず。投資対象とリスク許容度を決めたら、あとは投資したことは忘れてしまっていいと思います。いちいち感情を入れている人は投資には向かないと思います。FXは絶対にやらないでください。インデックス投資でハラハラしている人はやったら破綻します。
今回の変動で耐えられないと思った人は、あなたは「リスク許容度が低かった」ということを認識しましょう。また、その経験を早いうちにできたことは幸せだと思います。
ちなみに私は以下の通り、学生時代にFXで含み損が膨らみすぎた経験があります。その経験から今回の下落はノーダメージです。当時と違って給与所得もあります。(後述するように会社の業績が下がるかもですが)
連日、私の金融資産が減少を続けている。しかし学生の頃に、FXの含み損で全財産パーになる疑似体験をしておりダメージなし。会社からの給料もあるため当時に比べ緊張感がない。あまりよくない。今後は給与から毎月定額の投信など積立のに加え、暴落時に大口投資する用のプール定期を作ろうと思います。
— 師匠@楽しくセミリタイア目指す社会人3年目ブロガー (@fxoshishou) February 28, 2020
コロナが仕事へ大きく影響を与えるなら積立投資をやめてもいい
上のツイートで、「大口投資する用のプール定期を作る」と書いていますが、この発想は単純に現金保有比率をあげたいという思いの現れです。
なぜなら、私の勤め先そのものがコロナの影響を受ける可能性があります。もし業績が大きく下がり、給与が下がり、賞与カットとなるとすれば、投資を含めた人生計画が狂います。そうならないようにまずは今後の給与に対して、これまではほぼフルインベストでしたが、投資額を減らし現預金比率を上げていきます。何事もなくコロナを乗り越え、問題なしと判断できればそのまとまった資金は投資にも使えばいいかな、という考え方です。同じ状況の方、意外と多いのでは?
サラリーマン投資家は本業第一です。勤め先次第ではコロナで家計が傾く可能性は大いにあると思います。3月決算の会社も多いですが、最後の追い込み営業はどうなるのでしょうか。接待を自粛する会社もあります。営業と接待ってまだまだ日本の社会では切っても切り離せないですからね。そういう面からも収益にも影響あるのではないでしょうか。
もし出口まで下落し続けたら
最後に1つ。つみたてNISAを昨年始めたとして、20年後までずっと下落し続けるのであればもちろん大きく損をします。しかし、冒頭伝えたとおり損はしない前提で多くの人はインデックス投資をするはずです。もし、あなたの中で「出口まで下落し続ける」という見通しがあるならば、インデックス積立投資はあなたの投資手法にはなりえません。納得感のない投資ほど悲しいものはありません。
こういうことを踏まえ、積立できる年数の少ない年配の方は自分のポートフォリオの中で債券の比率を増やすなどしています。また、若手であってもリスク許容度を鑑みて株式比率を調整しています。具体的には、高齢者に限らず急な出費が考えられる子持ち世代ではフルインベストは現実的ではないことはわかりやすいでしょう。
まとめ:インデックス積立投資をやめるべき人もいる
話が発散しましたが以上を踏まえて、
①投資対象の指数に将来性を感じない人(自分の投資対象が、自分の投資出口の時点で成長していると思えない人)→そもそもインデックス積立投資が向いていないのでやめる
②リスク許容度を超えた人→リスク許容度を見直し、ポートフォリオのうち運用資産の比率を下げる
③コロナの影響で自分の勤め先が危うく人生計画が狂う可能性がある人→現金比率を増やすために売却、今後の積立額見直し
④その他の人→当初の計画通り積立する。理由なき退場はすべきではない。
と自分なりに整理しました。
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